2022年よかったもの総括

 よいお年を!

 で言いたいことなくなったので別に終わりでいいんですが、なんか周りの人全員今年良かったものリストを作っている気がするので(錯覚)私も今年の総括としてそんな記事を書こうかなと。ところでみなさん、私がブログ持ってるの知ってました? 私は忘れていました。これを更新したら多分2023年に思い出すことはない。存在価値のないブログさ。悲しいね。

1.平方イコルスンスペシャル』

 

 今年ついに完結しましたね。終わるまで長かった。いや終わるまでがもっと長い漫画はいくらでもあるんですが、毎話毎話最高だったので次の更新が待ち遠しくて時間が長く感じるんですよ。主観時間最長連載漫画。相対性理論

 

 もちろん皆さんも読んでますよね。読んだ上で阿佐ヶ谷ロフトの完結記念イベントにも現地へ行ったか配信で見たかしてくれてると思います。最高の漫画だった。総括最初の一作はこれです。では次。

2.平方イコルスンスペシャル』

 

 はい。

 この記事の主旨は勘のいいみなさんにはもう伝わったと思います。

 いいですか?

 いきますよ?

 ハノサヨという主人公の目線で描かれる群像劇的な側面が強い序盤の面白さもさることながら描写の中心にいる超常的な怪力を持つ伊賀さんとの関係が段々と深まっていく様子そして大石家への潜入作戦という伊賀が入院するきっかけとなった出来事によって断絶に至り諸々あっての再生(「それはどうかな?」で絶対泣く)そして圧倒的な悪意の介入が始まってそれまで想定すらしていなかった緊迫感が作品を覆い尽くすわけですよここの暴力に対する躊躇いのなさがすごいんですよね人が死ぬ時の呆気なさにマジで呆然とするし場を掌握する美倉という最悪の女(年上の女にめちゃくちゃにされたい津軽は幸せな最期を迎えたよね)が引き起こした漫画史上最高の破局を迎えて読者を唖然とさせたまま完結したわけですがイベントの証言によりこの読後感のためにこの作品を組み立てていたことが明らかになってそうか俺たちの感情は手のひらの上でいいように操られていたんだなという心地の良いしてやられた感が最高なんですよ。ここまで一息。

3.平方イコルスンスペシャル』

 

 ぜー。

 はー。

4.平方イコルスンスペシャル』

 

 日常と非日常。普通と異常の全てが詰まった漫画。最高です。読んでない人読んで。読んだ人もっかい読も。俺も読む。

 そういえば日本SF大賞っていう、ノミネート作が推薦で決まる賞があるんですが、それにスペシャルを推薦してたんですよね。その文章を備忘録的に以下に残しておきます。まぁ最終候補作には残らなかったわけですが。SF作家クラブ見る目がねえな。ぺっ。

 田舎の学校に転校してきた女子高生視点の、日常漫画だ。著者独特の味があるセリフ回しは一度味わうと病みつきになり、一癖も二癖もある登場人物たちはみないきいきと描かれる。人の域を超えた怪力を持つ伊賀こもろなど、中には一筋縄ではいかない事情を抱えている人物もいるようだが、おおむね世界は平和に見える。最終巻となる4巻までは。

 ずっと続くと思われていた日常の水面下に隠れていた、人の、世界の悪意。それらが表出したあと、翻弄された登場人物たちはもう二度と元の日常に戻ることが叶わない。

日常ー非日常の間にある、薄膜一枚に満たない淡い境界の輪郭を描ききった傑作SF漫画である。

 https://sfwj.jp/awards/Nihon-SF-Taisho-Award/43/entries.html

 はい。

 ということで今年もお世話になりました。2023年もよろしくお願いいたします。